見出し画像

日本における高い清潔さへの意識を、Whizを活用してクリア

画像1

2020年1月にオープンした、アスコット社が運営する「シタディーンなんば大阪」。大阪観光のメインスポットが近隣に揃うこのホテルは、国の有形文化財を活用しているため、その様式は一般的なシティホテルとは一線を画す。

そんな歴史的建造物内で、AI清掃ロボット「Whiz」はどのように活用されているのか。また、マレーシア出身の支配人・Tommy氏はWhizや日本のホテル清掃をどのように感じられているのか。お話を伺った。

施設・会社概要
Ascott International Management Japan Co., Ltd.
https://www.the-ascott.com/ja.html
シタディーンなんば大阪
https://www.citadines.com/ja/japan/osaka/citadines-namba-osaka.html

お話を伺った方

シタディーンなんば大阪 支配人
Tommy Yap Kok Yeow

画像2

アスコット社はシンガポールに本社を置き、世界展開するサービスレジデンスのオーナー兼オペレーターとして業界をリードしている企業のひとつ。アジアパシフィック、セントラルアジア、ヨーロッパ、中東、アフリカそしてアメリカの主要都市を中心に世界30カ国190都市以上で、69,000室以上を運営。さらに、計画・開発段階の約50,000室も含めると、計770物件119,000室以上にのぼる。

画像3

日本の高い清潔さへの意識と、人件費とのバランスが難しい

――こちらのホテルではWhiz1台を毎日稼働していただいております。当初から清掃の自動化に着目されていたのでしょうか?

Tommy氏
日本はロボット先進国として有名ですが、東南アジアでもホテルへのロボット導入が少しずつ増えています。また、中国の深セン市でも、清掃も含めて自動化・ロボット導入が進んでいるのを見てきました。

当ホテルは長い廊下があってフラットな造りとなっています。最初に見たとき「こんな長い廊下なのか」と驚いたほどでしたので、特にWhizに向いていると思っていました。段差の多い環境ですと最大限の活用が難しいので。

画像4

長さ110mの廊下。これが2階~7階まで各階にある

――他国と比べて清潔さへの意識が日本は高いと思いますか?

Tommy氏
日本の清潔さへの意識はナンバーワンです。公共の場が非常に綺麗です。
東南アジア・中国において非常に清潔なホテルは、清掃スタッフを大量に投入してそれを可能にしています。

しかし、清掃スタッフの人件費を考えると、日本でそれはできません。多くのスタッフを集めることも難しい状況です。その点でも、Whizはちょうど良いのです。

有形文化財を活用した建物にもWhizはマッチしている

――この建物は有形文化財を活用していることもあり、外観・内観ともに非常に独特な雰囲気があります。ロボットであるWhizはその雰囲気にマッチしていると思いますか?

Tommy氏
当ホテルは歴史的な価値がある建物をベースとしています。内装はクラシカルな雰囲気でありながら、2020年1月にオープンしたばかりで新鮮さもあります。

Whizの雰囲気は、そんな当ホテルにマッチしており、非常に最新鋭だとお客様からの反応も上々です。今は日本人のお客様が多い状況です(2020年9月時点)。特にデジタルネイティブ世代と呼ばれる若い年齢層のお客様には、よく反応していただいています。

画像5

壁紙のイラストと相まって、雰囲気にも馴染んでいるWhiz

1名だと1日かかる広さの床清掃を、Whiz1台で

――導入を決めた理由としては何だったのでしょうか?

Tommy氏
導入を判断した最大の理由は、経済性です。

当ホテルの一番長い客室廊下は110mもあり、スタッフが清掃すると大変時間がかかります。ロビーも含め7階建てなので、1名で行うと1日中床清掃をしなくては終えることができません。人の手で行うと、日によってムラもあります。

その広さの清掃を毎日完璧にしようとすると、莫大なコストもかかりますのでWhizで自動的に清掃できることは大きな経済的メリットです。

画像6

人の手で清掃を行うと漏れなどムラが生じるが、
Whizならばそれが解消できる

――現場スタッフの方も、今ではWhizがないと清掃を終えることができなくて困ると仰っていました。今はどのようにWhizを使われていますか?

Tommy氏
2階~7階の客室フロアの廊下すべてで稼働しています。

1フロア45分前後で完了します。清掃完了したら、そのフロアの担当者が別のフロアへWhizを移動させて、リレー形式で各階動かしています。バッテリーが1つだと足りないので、2つを入れ替えながら運用していますね。

各階では柱の位置などが少しずつ異なっていますが、複数のルートを設定できるので、問題なく使い分けができています。

画像7

エレベーターで別のフロアへ移動させる。待ち時間はほぼない

人手をゼロにはできないが、それでも絶大なメリットがある

――その高い清潔意識に対して現時点でのWhizの性能についてはどうお感じですか?

Tommy氏
Whizは床の90%を清掃できますが、残り10%である端を清掃できないことは理解しています。

カーペット素材の床は、歩いた部分が特に汚れていきます。お客様は廊下の両端は歩きません。週に1回、廊下の両端は清掃スタッフがしっかり清掃していますので、それで事足りていると考えています。
Whizがあるからといって、人手を全くゼロにすることは難しい。それでも、コスト節約効果は非常に大きいのです。

画像8

支配人のTommy氏からも高い評価をいただいている

――具体的に、スタッフの業務に変化はありましたか。

Tommy氏
Whizの導入により、スタッフは床清掃という単純作業から解放されました。その分、もっと細部の清掃に時間を振り向けることができます。

そして、本来の業務である接客にも注力することができているため、スタッフの満足度も高くなっています。スタッフはお客様をおもてなししたいですし、お客様も笑顔のスタッフに応対されたいものです。

編集後記

海外のホテルも知る支配人から見ても、広いホテルで日本の高い清潔意識をクリアするためにはWhizの助けが必要とのこと。

2020年の新型コロナウイルスの流行を経て清潔さへの意識が高まっている中、Whizの今後の広がりに期待が持てるインタビューだった。

著者プロフィール

画像9

岡田 亮
ソフトバンクロボティクス プロジェクト推進本部

AI清掃ロボット「Whiz」事業開発部所属。2020年2月にソフトバンクロボティクスに参画し、現職に。前職は旅行ガイドブックの編集者として図書制作や営業企画に従事。その経歴を活かして、現在は導入事例の取材や記事制作を担当している。
3
新型コロナにより施設清掃はガラリと変わり、アフターコロナ時代には全く異なるレベルで施設の清潔さが求められるのではないだろうか。世界中の施設が「清掃のニュー・ノーマル=新しい清掃標準」を模索している。「アフターコロナの施設清掃」に向け、世界の事例、専門家の科学的考察を紹介していく。