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新型コロナウイルス感染症対応「シーサイドホテル江戸川」での第三者環境評価

認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会は、1987年厚労省所管の4研究所のOBが設立した団体です。その後、大学、病院、民間研究所などの方々が参加されています。事業のコアは「バイオセーフティ技術の普及と啓発」で、感染症法に関連する資格認定講習や受託試験を実施しています。

新型コロナウイルス感染症軽症患者受け入れ施設における環境測定

環境中には多くの微生物が存在し、人間と共生していますが、バランスが崩れると人の健康に被害を及ぼすことがあります。今回の新型コロナウイルスのパンデミックといわれる世界的流行が典型的なものです。
 
1967年に米国NASAによってクリーンルームの浮遊菌濃度の測定方法や表示方法がガイドラインとして示され、正確に測定されるようになりました。クリーンルームの代表的なものが病院の手術室や、感染症病棟です。

緊急事態宣言下の4月末と5月上旬、医療崩壊を防止するために新型コロナウイルス感染症の軽症患者を受け入ている施設のひとつ「シーサイドホテル江戸川」にて、第三者であるBMSAが、ソフトバンクロボティクスと共に環境測定を実施しました。

環境測定結果と、Whizを使用した除菌効果については、ソフトバンクロボティクスが発表したプレスリリースに詳しくまとめられております。

このホテルは江戸川区が所有しており、江戸川保健所が管理されていますが、非常に整理・整頓・清掃のレベルが高いことがすぐにわかりました。これができていないと基本的に環境測定ができないということになってしまいます。また同時に、AI清掃ロボット「Whiz」の本領が発揮できないということになります。

「Whiz」にはHEPAフィルターという微生物やウイルスをキャッチする特殊フィルターが内蔵されているのですが、細かな汚染物質を除去できるがために、かえって、汚染度が高いと目詰まりしてしまうのです。「きれいな環境を、より一段ときれいに」が、「Whiz」に求められる機能の一つなのです。

環境感染管理で注意すべきポイントに対する「Whiz」の効果

米国CDCが発行している「医療施設における環境感染管理のためのCDCガイドライン」は、日本も含めて、世界中の医療関係者が実際に活用しています。

医療施設における環境感染管理のためのCDCガイドライン(英文)

こには、感染管理において留意すべき7つのポイントが記されています。

① 空気
② 水
③ 環境の整備
④ 環境からの検体の採取
⑤ 洗濯とベッド 
⑥ 医療施設における害虫・寄生虫・動物
⑦ 規制されている医療廃棄物

この中で注目すべきは、③環境の整備です。病原性の微生物などは、床面のゴミやほこりを巻き込んで、靴などの履物を介して広く拡散してしまいます。通常清掃より数段レベルの高い「Whiz」による床面の清掃では、外気側に病原性微生物やウイルスがリークしないHEPAフィルターが内蔵されているので、このCDCガイドラインの通りに、環境感染管理が進むと考えられます。

今回、「ホテルシーサイド江戸川」の環境測定において、Whizの感染管理効果が第三者による環境評価により実証されましたので、他施設での利用が広がれば、今回の緊急事態宣言の状況においても有効な手段になったのではと考えられます。また、今後は高い清潔度が求められる病院等に対しても「Whiz」の導入が進むのではないかと想像しています。病院内の環境が一段とレベルアップされると思います。

「Whiz」の力が各医療施設で活用されたことで、新型コロナウイルスに対する多くの課題解決の糸口を見出すことができました。

関係各位に敬意を表します。

著者プロフィール

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瀬島 俊介
認定特定非営利活動法人バイオメディカルサイエンス研究会(BMSA)
理事長 

1975年3月
 京都大学大学院修了
1975年4月
 京都大学付属研究所研究員
1976年4月
 メルシャン株式会社中央研究所
1980年~1987年
 旧通産省研究プロジェクト出向 
1988年~2011年
 メルシャン㈱人事担当役員を経て、代表取締役就任
2011年~2016年
 NPO法人バイオメディカルサイエンス研究会
 外務省ベトナム国母子感染症予防事業責任者
2016年 理事長
現在に至る
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新型コロナにより施設清掃はガラリと変わり、アフターコロナ時代には全く異なるレベルで施設の清潔さが求められるのではないだろうか。世界中の施設が「清掃のニュー・ノーマル=新しい清掃標準」を模索している。「アフターコロナの施設清掃」に向け、世界の事例、専門家の科学的考察を紹介していく。