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イベントホールの清掃時間を3分の1に削減~SDGsの取り組みを通じて社会貢献にもつながる~

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大阪南港に位置するATCホール。5つある展示ホールでは、展示会・販売会や試験、企業説明会など幅広いイベントが開催される。

その5つのうち、一番大きいAホールでWhizが8台稼働している。
なぜWhizを導入したのか?そしてWhizを導入したことで何を目指しているのか?

ATCホールを運営するアジア太平洋トレードセンター株式会社の前川氏にお話を伺った。

施設・会社概要
アジア太平洋トレードセンター株式会社
大阪咲州に建設した大型複合施設を運営する。大型展示場やレストラン、ショップ、オフィスだけでなく、フェリーターミナルもある。

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お話を伺った方
アジア太平洋トレードセンター株式会社
ホール事業部 主任
前川 真毅 氏

Whiz8台でホールを8分割して運用

——ATCホールには、A~Eまで5つのホールがあり、現在はAホールでご利用いただいております。どのくらいの広さでしょうか?

前川氏
Aホールは2,900㎡あります。相当な広さですので、今までは7~8名が約3時間かけて清掃をしていました。Whizは1時間で約500㎡が清掃できるので、相当な時間削減になっています。

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——現在は8台ご利用いただいていますが、どのようなルートで使われていますか?

前川氏
ホールを8分割して、1台ごとに担当エリアを清掃させています。およそ1ルート40~50分。同時並行で稼働していますので、1時間あれば終わりますね。

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Aホール全体を図のように8分割して運用

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HLC(ホームロケーションコード)はそれぞれ壁側に張られている

イベント会場は広く、均一な清掃が難しい

——これまで人の手による清掃では、どういったことが課題だったのでしょうか?

前川氏
2,900㎡を7~8名で清掃すると、均一に清掃することが難しいですね。どうしても人の手で行うと清掃漏れが出て、清掃品質にムラができてしまいます。

——その清掃品質の面で変化はありましたか?

前川氏
人の手で清掃するよりも、キレイになっていると思います。どうしても人がやると目につくところばかりやってしまい、均一に清掃することは難しいですからね。

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各Whizは担当エリアをくまなく清掃している

SDGsへの取り組みを通じて、Whizで社会貢献

——導入の背景について伺っていきたいと思います。Whizは当初からご存知でしたか?

前川氏
Whiz自体は販売代理店からの案内で初めて知りました。ただ、当社としてもロボットの実証実験の支援を行っていることもあり、関心は高かったです。

また、ちょうどコロナ禍において何か対策をできないかと検討しているときにWhizと出会いました。

——清掃面以外で、導入の決め手がありましたら教えていただけますでしょうか。

前川氏
当社の取り組みにマッチしていたからです。

今、当社ではSustainable Development Goals(持続可能な開発目標。以下、SDGs)に積極的に取り組んでいます。SDGsとは、17のゴール・169のターゲットから構成され、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。

この中のゴールのひとつに、「気候変動に具体的な対策を」という項目があります。
私が課題として取り組んでいるのは、二酸化炭素の削減です。

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SDGsの17のゴール
出典:外務省 Japan SDGs Action Platform
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/index.html


——Whizを使うことが、どのように貢献できるのでしょうか。

前川氏
二酸化炭素の排出量は電力と密接に関わりがあるので、電力を抑制することで環境の良化に貢献できると考えています。

2,900㎡の広さとなると清掃時ですら、かかる電力は大きなものになります。
Whizの導入前後でどのくらい作業時間を短縮できたか、その時間に比例してどのくらい電力の削減ができたか。それを指標として、二酸化炭素の削減量を算出することができます。

3時間かかっていたホールの清掃が1時間まで抑えられているので、削減量は相当なものになっていますね。
確実に貢献できていると感じています。

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照明を絞った環境でもWhizは走行できるため、
清掃時間の電力も削減できる

——ソフトバンクロボティクスでも、人型ロボット「Pepper」の社会貢献プログラムで「質の高い教育をみんなに」の項目に貢献するため、プログラム教育などの取り組みを行っています。
https://www.softbankrobotics.com/jp/product/academy/features/
こうしたSDGsへの取り組みは、世界的にも活発になってきていますね。

前川氏
はい、これから先のスタンダードになると思っています。
もうすでに国際会議の誘致条件のひとつには、SDGsへの取り組みを行っていることが含まれていますからね。

展示会の最中に動いている未来

——今後、Whizをこういった使い方できそうという展望はございますか?

前川氏
展示会の最中に動いていると面白いですね!
上部にブースの案内図をつけて、来場いただいたお客様がそれをご覧になったり。

Whizは新型コロナウイルスにも効果があるので、そういう意味でも清掃していることはお客様の安心にもつながると思っています。

SDGsを通じた社会貢献や新型コロナにも効く清掃能力、さまざまな面から今後も期待したいですね。

編集後記

いまや国際的なスタンダードになりつつあるSDGs。
Whiz自体が行えるのは床清掃だが、作業時間の削減や新型コロナにも効果がある清掃能力、ロボット操作に慣れる教育など、さまざまな効果を提供できる。

清掃業界のみならず、社会全体へ貢献できるようにしていきたいと感じたインタビューだった。

著者プロフィール

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岡田 亮
ソフトバンクロボティクス プロジェクト推進本部

除菌清掃ロボット「Whiz」事業開発部所属。2020年2月にソフトバンクロボティクスに参画し、現職に。前職は旅行ガイドブックの編集者として図書制作や営業企画に従事。その経歴を活かして、現在は導入事例の取材や記事制作を担当している。
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新型コロナにより施設清掃はガラリと変わり、アフターコロナ時代には全く異なるレベルで施設の清潔さが求められるのではないだろうか。世界中の施設が「清掃のニュー・ノーマル=新しい清掃標準」を模索している。「アフターコロナの施設清掃」に向け、世界の事例、専門家の科学的考察を紹介していく。